わがままなキーボード: シリーズ：ジャケット・デザイン / ブルーノート特集 Part 1

飛び出すタイトル： アルバム・タイトルが一目瞭然、ど～んと目に飛び込んでくる。その大胆な扱いに脱帽。それと比べれば、ミュージシャンの扱いの小さいこと。せっかくフランシス・ウルフが苦労して撮影したのに・・・。

デクスター・ゴードン『ゴー!』
ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー』
ジョー・ヘンダーソン『イン・アウト』
ハンク・モブレー『ディッピン』

タイトル or パターン？： タイトルとしても目立つが、文字のパターン化でもある。“飛び出すタイトル” と “リズミカルなパターン” の中間に位置するデザイン。

ホレス・パーラン『ハッピー・フレイム・オブ・マインド』

リズミカルなパターン： ある一定のフォームを繰り返し使いながら、飽きさせない画面を構成する。これはデザインの基本ともいえる。いずれの作品も同じようなフォームの繰り返しだが、形が少し違ったり、ずらしているところがミソ。

ギル・メレ『パターンズ・イン・ジャズ』
ユタ・ヒップ『ユタ・ヒップ・ウィズ・ズート・シムズ』
ティナ・ブルックス『トゥルー・ブルー』
フレディ・ハバード『ハブ・トーンズ』

大胆なタイポグラフィー処理で、どっかぁ～んとアルバム・タイトルを引き立てる。見事なパターン処理でジャケットを構成する。そこではフランシス・ウルフが撮影した写真は脇役であり、リード・マイルスのグラフィカルな造形感覚が主役だ。