2000年11月25日土曜日

生きながらフランスで葬られたみのもんた


フランスはパリで働いていた頃のお話。

見るからに大阪のおじさん連中6人程と新婚さん1組に突然詰め寄られた。

場所はパリのシャルル・ド・ゴール空港、85年の秋。

「阪神が優勝したて、ホンマですか!?」

そ うです、と答えると、おじさん連中は何かの視察・研修ツアーでパリに着いたところらしいが、途端に添乗員とマジで緊急帰国の話を始める。

新婚さんのダンナ も「相手は西武や、はよ帰って日本シリーズ見よ!」と嫁さんに新婚旅行のキャンセルを提案する。添乗員も嫁さんも、そりゃ当然怒りだす。

おいおい、そんな事でもめるなよ。



おばちゃま軍団に突然詰め寄られた。

場所はパリの某P百貨店の免税カウンター、91年の晩秋。

「みのもんたが死んだって本当!?」

それは知りません、と答えても、「交通事故!」、「心筋梗塞よ!」、「脳卒中じゃない!」、「癌を隠してたんだ!」、「殺されたの!」、「ふっ、ふっ、腹上死かも!」 誰も死んだと言ってないのに・・・

おいおい、そんな事でもめるなよ。

ちなみに死んだのはフランスが誇る名俳優・名歌手のイブ・モンタンだった。

イブ・モンタン ≫ いぶもんた ≫ みのもんた、とデマが広がったらしい。



すったもんだ



あーだ、こーだと、うるさいオヤジだ。

妙に態度のデカイところは面白くて好きだけど、お涙頂戴的なワンパターン説教はやめてくれ。それと、浪花節的チョー原則論を振り回すのも困ったもんだ。この手で話すオヤジには、どうしても逆らいたくなる。

ひねくれてる私の性格にも問題があるが、みのもんたとは簡単にまとまる話もこじれそうだな。

update 2000/11

つづき ・・・

みのもんた、よく働くなぁ。

それは認めるが、未だにみのもんたには馴染めない。

それにおばちゃま達のお陰で、みのもんたが頭の中でイブ・モンタンとリンクしてしまったのが難儀だ。

イブ・モンタン。

自分の信念を持った素晴らしいフランスの俳優であり、歌手。

出世作『恐怖の報酬 / Le Salaire de la peur』、政治色の強いコスタ=ガヴラス監督の『Z』、『告白 / L'Aveu 』、『戒厳令 / État de siège』、カフェで働く男達の生活を描いた『ギャルソン ! / Garçon !』、どれもが素晴らしい作品だ。

そして味わい深い数々のシャンソン。

体験すべし。


Yves Montand / イヴ・モンタン
イヴ・モンタン全集~枯葉

update 2009/10/01

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