血の滴る食欲 / フーズ・マディ・シューズ

昨日、仕事をお願いしている某印刷会社のS井さんに「今度、焼肉食べに行きましょう！」と誘われた。

今日、会社の同僚のT田さんに「お～い、今夜焼肉でも食いに行こうやぁ～」と誘われたが、事情があって断った。T田さんは誘ったけれど、断られて少しホッとしていた。

私は基本的に肉食獣だ。

弱肉強食の世界で生きているんだから、焼肉定食は大好きだ。

弱肉強食の世界で生きているんだから、肉の焼き具合はレアが大好きだ。牛肉は血が滴るくらいでないと美味しくない。

だから焼肉を食べに行っても、肉が少し焼けると直ぐに食べる。一緒に食べに行く連中は大体ミディアム程度の焼き具合が好きだから、彼らが食べる前に殆どの肉は既に私の胃袋の中に収まっている。

その上、私はかなり大食漢だ。

つまり私は焼肉荒らしなんだ。焼肉をワリカンで食べに行って、圧倒的に損をするのは何時も相手の方だ。

某印刷会社のS井さんはそんな事を知らないので私を焼肉に誘った。

同僚のT田さんは私の事を熟知しているが、一人で行くのが淋しかったので誘ったのだろう。結局、他の同僚がお供する事になり、私に断られて少しホッとしていた訳だ。



よく食うだろうなぁ



『Whose Muddy Shoes / フーズ・マディ・シューズ』

「この泥だらけの靴、誰のや？」

エルモア・ジェイムスとジョン・ブリムの『フーズ・マディ・シューズ』には高純度のブルース・パワーがたっぷり詰まっている。

さすがの私もこんなオヤジ二人と焼肉を食べに行くのは嫌だ。この二人相手ではワリカン負けしてしまいそうだ。

肉食獣パワーとヴォーカルで鍛えた（？）強靭な顎で少々硬い肉でも、テッチャンみたいなホルモン系でも容赦なく噛み砕いてモリモリ食べるんだろうな。

大都会の場末の匂いがムンムンしている二人のブルースは殆どが1953年にシカゴで録音されていてる。シカゴの裏街をウロチョロ徘徊していたら、怪しげなバーのドアの奥から聞こえてきそうなブルース。肉の焦げた匂いが似合う音だ。

エルモア・ジェイムスがかき鳴らすボトルネックギターのサウンド、たまらんなぁ。

食欲不振・虚弱体質・冷え性でお悩みの方（養命酒の広告か？）、ブルースのCDが1枚欲しい方には『フーズ・マディ・シューズ』をお薦めする。


Elmore James & John Brim / エルモア・ジェイムス＆ジョン・ブリム
Whose Muddy Shoes / フーズ・マディ・シューズ

update 2000/11