2000年9月10日日曜日

夏休みに猛勉強 / ボーン・オン・ザ・バイヨー


今から20年以上も前だが、スペインのサラマンカという街に住んでいた。

中世の面影を残した小さな大学都市で、ちょうどマドリッドとポルトガルの中間地点にある。

ここの大学は有名で、私はそこの外国人用のスペイン文化の講座に1年間通っていた。

殆どの学科は午後からの授業で、6時か7時頃に授業が終わると、仲間連中と飲みに行く。立ち飲みのバーでワインやビールを飲む。飲んでいると他の仲間が集まってきて、今度は違うバーに行ったりしてると、すぐに10時頃になる。

ここがその日の運命の分かれ目。下宿の夕食をほったらかして、夜中まで飲み続けるか、ちゃんと帰って夕食後に少しは勉強するか・・・。ちなみにスペインの夕食の時間は遅く、10時に下宿に帰って丁度ぐらいだ。

しかしそのまま飲み続け、午前様になる場合が多かった。あまり金は無かったが、とにかくワインやビールが安い。多分、人生で一番安く、沢山飲んでた時期だと思う。

さすがに午前3時頃になると、どの店も閉ってしまうので、最後はサラマンカ駅(スペインの国鉄)のバーへ行って朝まで飲み続ける事もあった。駅のバーは24時間営業だった。

飲みに行くのも何処へ行くのも街が小さいので、歩いていく。当時は治安も良くて、夜中の12時過ぎでも女の子が独りで平気で歩いていた。

こんな学生生活だったので、期末の6月のテストでは全敗を食らった。9月の追試に賭けるしかない。

7月~8月は学生も帰郷するので街も静かになる。



その間に猛勉強



そして何とか追試を全てクリアした。

当時、音楽を聞くにはポンコツのラジ・カセしか無かった。

そのラジ・カセで勉強中繰り返し聞いてたのがCCR(クリーデンス・クリアウオーター・リバイバル)の『バイヨー・カントリー』。近くのスーパーで買ったカセットだった。

一番好きな曲は《Born On The Bayou / ボーン・オン・ザ・バイヨー》。

CCRのファンというか、ギター&ヴォーカルのジョン・フォガティーのファンと言うか、とにかくジョンの声が聞こえていたら私は満足する。

しかし、この時の猛勉強の記憶と『バイヨー・カントリー』のサウンドが結びついたのか、このアルバムを聴くと、特に《 ボーン・オン・ザ・バイヨー》を聴くと、テスト前の独特の圧迫感を感じて、汗がねっとり吹き出してしまう。

だから『バイヨー・カントリー』は体調が良い時に聴く事にしている。

尚、CCR = 猛勉強のイメージには、もう一つ別の理由がある。


Creedence Clearwater Revival / クリーデンス・クリアウオーター・リバイバル
Bayou Country / バイヨー・カントリー

update 2000/09

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