2004年9月10日金曜日

Jimmy Smith / ジミー・スミス


Midnight Special / ミッドナイト・スペシャル
1960

アーシーでブルージーなプレイに弱い。

真夜中に寝転がって聴いていると、う~ん、参りました。

あまりにも有名な本作『Midnight Special』を選んだ理由はこの二行の凝縮されている。

ジミー・スミスのオルガン・バカテクを聴きたければ、初期の『Champ』あたりがお薦めだ。のたうち回るドトーのオルガン・サウンド攻撃にどっぷり漬かるのもジミー・スミスの正しい楽しみ方の一つだが、ジミー・スミスが醸し出すアーシーでブルージーな雰囲気に浸るのも良し。

けだるいリズムの反復で構成されるタイトル曲《Midnight Special》にはジャズやソウル、ゴスペルの持つブラックな雰囲気がたっぷり濃縮されている。ジミー・スミスの持つ “黒人感覚” が溢れんばかりの名曲だ。

そんなジミーとこのアルバムで共演するのが “黒っぽさ” では引けを取らないスタンリー・タレンタインとケニー・バレルだ。

スタンリー・タレンタインの野太い、直球勝負のサックスがいい。そしてブルージーなギターを弾かせてたら右に出る者がいないケニー・バレルも控えている。ジ ミー・スミスとタレンタインが醸し出すアーシーでソウルフルなフィーリングに、あくまでも都会的でスマートなケニー・バレルのブルース・フィーリングが重なりあう。

《Midnight Special》の他にも、我がご贔屓、スタンリー・タレンタインの堂々としたサックス・プレイが味わえるスローバラードの名曲《Why Was I Born》なんかもいい味だ。

本作『Midnight Special』はスタンリー・タレンタインのブルーノート・レーベルにおける記念すべき初セッションでもある。

そしてこのアルバムでジミー・スミスのサイドをスタンリー・タレンタインと共に固めたケニー・バレルは三年後、もう一枚の “Midnight系” の名作、『Midnight Blue』でタレンタインと共演する。このアルバムでの二人のアーシーでブルージーなプレイも最高だ。

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