2004年9月10日金曜日
Jaco Pastorius / ジャコ・パストリアス
Word of Mouth / ワード・オブ・マウス
1981
アイデア勝負の一枚だ。
一曲目の《Crisis》でジャコ・パスは最初にベース・トラックを録音し、それだけを各人に聴かせてソロ・パートを録音し、最後にオーバー・ダビングでまとめたらしい。
つまり各人は他の連中が一体どんなフレーズを録音しているのか、知らなかったらしい。そんな方法論のせいか、沢山の色がぶつかり、辺り一面に弾け散るような《Crisis》はスリル満点。最初からジャコの極彩色豊かな混沌とした世界へ引き込まれてしまう。
トゥーツ・シールマンスののどかなハーモニカを含む《3 Views of a Secret》はフロリダの海岸から眺める夕焼けにピッタリのトロピカルな落ち着いたナンバー。
J.S.バッハの《Chromatic Fantasy》ではモノクロなソロがギラリと光る。
カラフルな南国の鳥と化したビートルズの《Blackbird》もいいなぁ。
ジャコのコンポーザー・アレンジャーとしての突飛な才能がこのアルバムでは見事に花開き、ちょっと危なっかしくもカラフルで美しいサウンドが満載されている。
とにかくアルバム全体でびょん・びょん・びょ~んと弾けまわる独特のベース・サウンドはたまらん。
しかしこのアルバムでジャコは全ての能力を使い果たしたようだ。
その後ジャコは加速度的没落人生を送り、早死してしまう。
And More...
Jaco Pastorius / ジャコ・パストリアスの肖像
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音楽
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