2004年8月30日月曜日
Dexter Gordon / デクスター・ゴードン
Our Man In Paris / アワ・マン・イン・パリ
1963
アーニー・ラッドというレスラーがいた。
70年代初頭、五大湖地区を主戦場とした長身の黒人レスラーで、ニックネームは “毒グモ”。
長身で手足の長いデクスター・ゴードンの写真を見たとき、とっさに思い出したのはアーニー・ラッドだった。
ラッドは恵まれた身体を持て余したのか、それとも単なる怠慢か、はたまたNFL出身というキャリアが邪魔をしたのか、レスラーとしては大成しなかった。
デクスター・ゴードンは年齢的に一番脂の乗っていた時期、50年代を麻薬中毒で棒に振り、ジャズ・シーンに再浮上したのは60年代になってからだ。
そしてデクスターはビ・バップ期の朋友、ケニー・クラーク(ds)やバド・パウエル(p) を頼ってパリへと活動の場所を移す。
このアルバム『Our Man In Paris』はそんな時期にパリで収録された作品で、バックにはケニー・クラーク、バド・パウエルが参加し、ベースはフランス人のピエール・ミッシェロが弾いている。
年齢的にはピークを過ぎた頃の作品だが、ここでもデクスターはゴリゴリ・バリバリと極太の男性的なテナーを吹きまくっている。ほぼ同時期のもう一枚の名作『Go』もいいが、こちらの方が音が太くてのびやか。それに手慣れたスタンダードやバップナンバーが中心なだけにノリも良 く、全体に堂々とした風格が感じられる。
一曲目の《Scrapple from the Apple》から超有名的 《Night in Tunisia》まで、血の滴るぶ厚いステーキのようなデクスターの豪快テナーが楽しめるのだ。
アーニー・ラッドのイメージからか、それとも男っぽいテナー・サウンドからか、私の心の中ではデクスターは喧嘩をさせたら一番強いサックス・プレイヤーと位置づけられている。
その次に強そうなのがジーン・アモンズやスタンリー・タレンタインあたりかな・・・。
デクスター・ゴードン。名前からしてジャズ・マンらしい。
デクスター・ゴードン。名前からして強そうだ。
And More...
Go / ゴー
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音楽
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