2010年9月24日金曜日

黄昏感が気になる2曲 / イーグルスとロキシー・ミュージック


黄昏。

欧米にあって、日本に無いもの。

黄昏とは、1日のうち太陽が沈んで暗くなるまでの時間帯のこと。だから日本にも黄昏はあるのだが、その時間はあまりにも短く、まさに “つるべ落としと” だ。

スペインやフランスに住んでいた頃、この黄昏の時間帯が好きだった。

夕暮れ時、空の色がオレンジ ~ パープル ~ マリンブルーにゆっくりと時間をかけて変わってゆくのを眺めながら飲むビールは最高に美味しかった。

緯度の関係上、日本ではこの見事な夕空のグラデーションを鑑賞できないのが残念だ。あっと言う間に陽は落ちて、夜が訪れるだけだから。





Eagles / イーグルス
『Hotel California / ホテル・カリフォルニア』(1976年)
Roxy Music / ロキシー・ミュージック
『Avalon / アヴァロン』(1982年)

《Hotel California / ホテル・カリフォルニア》と『Avalon / アヴァロン』に収録されている《More Than This / 夜に抱かれて》は、私にとって2大黄昏曲だ。

それぞれのアルバムジャケットを見ているだけでも、そこから黄昏感が滲み出てくる。

《Hotel California / ホテル・カリフォルニア》は、鋭い日差しが落ちた後、荒野から吹き込む、ひんやりとした身を刺すような風。ドライな黄昏感。

《More Than This / 夜に抱かれて》は、冷たい雨の後、暗い森の奥から吹き寄せる、しっとりとした柔らかな風。ウエットな黄昏感。

私も人生の黄昏期を迎えたのか、妙にこの2曲の黄昏感が気になる。

update 2010/09/24

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