2004年5月20日木曜日

Curved Air / カーヴド・エア


Second Album / セカンド・アルバム
1971

あまりプログレ系ロックは聴かないけれど、淡い中間色で幾何学的に構成されたジャケット・デザインがあまりにもカッコ良かったので、このレコードを衝動買いしてしまった。

それは私が高校1年生、秋の頃だ。駅から家まで帰る途中で、偶然中学時代の同級生、Y田さんに会った。ジャケットを見せながらデザインのことや、今聴いているロックにつにてなんかを二人でだべりながら帰ったことを覚えている。

カーヴド・エアは縦横無尽に躍動するダリル・ウェイのバイオリンが名物のバンドだが、紅一点ソーニャ・クリスティーナのしっとりと呟くようなヴォーカルもなかなか良し。

そのサウンドはロック化されたバロック音楽風とでも言うべきか、引き攣ったテンポの速い曲もあるが、全体的にはふんわりとしたファンタジー色の強いテイストのアルバムだ。パステル調万華鏡的カラーとでも形容するべきか。

ファースト・アルバムの《Air Conditioning》はバロック風の調べとロックが合体した、かなりアグレッシヴな音作りだった。その過激な感覚が好きだった方には本作は物足りないだろう。

鮮烈なヴァイオリンのダリル・ウェイを筆頭に、技術的には達者なメンバーばかりが揃っている。そんなメンバーばかりが揃うと無味乾燥なバカ・テク集団になり がちだが、紅一点ソーニャ・クリスティナの抜けたような、何ともけだるく色っぽいヴォーカルがそれを阻止し、いい味を醸し出している。

バンドの後期には超テクのドラマー、スチュアート・コープランドが参加していた。

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