2009年10月27日火曜日
上田正樹と有山淳司
ぼちぼちいこか
1975
ラグタイムやディキシー、ブルースを切々と歌う二人・・・。
ジャケットを見てのとおり、これは大阪のディープな雰囲気を撒き散らしながら、上田正樹と有山淳司の二人が、日々の生活を楽しく、時には哀しく、洒落っ気たっぷりに歌い上げる “浪速のソング・ブック” なのだ。
なにはともあれ、浪速友あれ、曲名を読むだけで、なんとなく楽しくなる。
《大阪へ出て来てから》
《可愛いい女と呼ばれたい》
《あこがれの北新地》
《Come on おばはん》
《みんなの願いはただひとつ》
《雨の降る夜に》
《梅田からナンバまで》
《とったらあかん》
《俺の借金全部でなんぼや》
《俺の家には朝がない》
《買い物にでも行きまへんか》
《なつかしの道頓堀》
上田正樹と有山淳司のコンビネーションも抜群で、ちょこっとワン・ポイントで入る有山淳司のボケた感じのヴォーカルも味わい深い。
それにしても有山淳司のアコースティック・ギターの腕はお見事やねぇ~(唸る)。
東京に単身赴任中の大阪出身のあなた、海外駐在中の大阪出身のあなた、騙されたと思って、このアルバムを聴きなさい。嬉しくなって涙がちょちょぎれますよ。
ボーナスを貰ったら、バ~っと飲みに行きたいあなた、《あこがれの北新地》を聴いて我慢してください。まだ家のローンがかなり残ってるでしょ?
ついつい犯罪に手を染めてしまいそうなあなた、《とったらあかん》を聴いて思いとどまってください。一家離散はあまりにも哀しいですよ。
また、そろばん名人で暗算が得意なあなた、《俺の借金全部でなんぼや》を聴いて上田正樹に借金総額を教えてあげてください。
この『ぼちぼちいこか』がリリースされた1975年といえば、我が高校の先輩、“憂歌団”がデビュー・アルバムをリリースした年でもある。
当時の大阪には、この手のディープなフィーリングが満ち溢れていたのだろうか?
不思議な年だ。
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音楽
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