2009年10月22日木曜日

とんかつソース賛


秋、真っ最中。

この一週間くらいで紅葉が訪れ、私が住む富田林市の街路樹も秋の衣装を身にまとい始めた。

さて、秋といえば “食欲の秋”。

そんな訳で、今回はとんかつソースのお話。

しかし紅葉から話が飛ぶなぁ~。



タコ焼きと明石焼き。どちらが好きかと訊ねられたら、迷わずタコ焼きと答える。

タコ焼きこそ日本が世界に誇るべき(?)最強のジャンクフードだと思う。

私はあのとんかつソース味とマヨネーズ味の合体が好きなのだ。明石焼きみたいに妙に辛気くさい味付けは好きではない。それに何だか一流料理風に気取っているところが気にくわない。ジャンクはジャンクらしくしておかなければ。それに私はとんかつソースには特別な思い入れがあるからだ。



私がパリ郊外に住んでいた頃、日本の食材を扱うお店がパリには2店あった。

パンテオンの近くにあった京子食品(今はオペラ座付近に引っ越した)、それに凱旋門から少し離れたポルト・マーヨに大丸があって、そこでも日本食品を扱っていた(大丸は本家の事業縮小で撤退、閉店した)。

私は主に京子食品を利用していた。そこで醤油等を調達していたが、その醤油ですら私のようなビンボー学生にとっては高かった。とんかつソースはそれ以上に高く、それこそ高級食材だったのだ。

日本企業から派遣されている駐在員には海外赴任手当や住居手当等も出る。それに時期はバブル経済への突入する一歩手前の頃だったから給料も良く、とんかつソースの値段で頭を痛めることなど無かったと思う。しかしこちらはアルバイトで生活費をやりくりしていた学生である。とんかつソースは贅沢品だったのだ。

そんなこんなで、“とんかつソースのトラウマ” というか “とんかつソース後遺症” に未だ悩んでいる。

たとえばフライものを食べる時、とんかつソースをついついケチって使ってしまう。細心の注意を払いながら、お皿に垂れ流さないように、とんかつソースをフライにかける。無駄を排したかけ方をしないと、とんかつソースがもったいないではないか。

こんな淋しい習性からなかなか脱却できない。これは困ったものだ。だから高級食材(?)であるとんかつソース惜しげもなく使うタコ焼きは本当にエライ!と思う。

大阪が誇る “B級・粉もの食文化” を支えるのがとんかつソースなのだ。とんかつソースは無駄なく扱おう!



ついでに書いておくと、パリで売っていたのは “イカリのとんかつソース” ではなく、“ブルドッグのとんかつソース” だった。

初めてブルドッグのとんかつソースを見た時、これはペット用のとんかつソースかな?と思った。関西ではイカリが主流だっただけに、ブルドッグの顔には驚いた。

とんかつソースのボトルから、怖そうなブルドッグが睨んでいる。食品に動物のキャラクターを使うのはどうかと思うが、賢明なる読者諸氏の意見や如何に?

update 2009/10/22

つづき ・・・

大阪が誇る “B級・粉もの食文化” を支えるのがとんかつソースならば、大阪が誇る “B級・娯楽音楽” はこの辺りか?

ジャケットを見てのとおり、これは大阪のディープな雰囲気を撒き散らしながら、上田正樹と有山淳司の二人が、日々の生活を楽しく、時には哀しく、洒落っ気たっぷりに歌い上げる “浪速のソング・ブック” なのだ。

味わうべし!


上田正樹と有山淳司
ぼちぼちいこか

update 2010/01/05

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