2011年1月2日日曜日

2011年 新春に思うこと


私にとって2011年は節目の年。

なぜなら40年前の1971年の春に私は中学を卒業し、高校に入学した。そして息子は今年の春、中学を卒業し、高校へ入学しようとしている。

そんなこともあって、今年は自分自身に高校受験並み(?)の高い課題を与えている。



さて、個人的な話を少々。

5年後には定年を迎える私にとって、老後の生活のベースとなる年金は頭の痛い問題の一つ。月給取りとして積み立てた公的年金だけでは足らないので、私と嫁サンは個人年金に加入している。そして今年は息子の高校受験、そして3年後には大学受験。なにかと物入りな時期だ。個人年金を解約できれば生活も少しは楽になるのだが、そうもいかない。だから出費(消費)はかなりシビアに切り詰めている。

ここ数年は景気が悪い、売上げが伸びないという理由で給料は上がらず、賞与は減り、年収は低下する一方だ。

年収低下は私の世代だけではない。20代後半~30代前半の社員も、子どもに金のかかる30代後半~40代前半の社員も同じように金欠病状態が続いている。

まだ景気の良かった頃、苦労して生み出した利益は今や内部留保金となり、“凍結” されている。しかし今後さらに景気が悪くなっっても、それが “解凍” され、社員に還元されることは残念ながらないだろう。



全ての意味で社会の中核であるべき20代~50代に金がないく、金が使えないでは景気は一向に良くならない。

そして難儀なことに、金をドカ~ン!と使い、消費を支えるべきこの世代の人口はこれから少なくなる一方だ。

反対にこれからは60代~80代は増えていく。しかしもうこの世代は金をあまり使わない。新たに家を建てたり、カッコいい新車を買ったり、飲み屋街で豪遊することはないだろう。

消費の主役から降りて、金をあまり使わないこの世代が増え、金をがっちり抱え込んでいるようでは景気は良くならない。

そんなこんなで、金は “天下の回り物” のはずだが、まったく回らない。

だから景気は良くならない。



トヨタ、日立製作所、電通など各業種のトップ企業は今までたっぷり溜め込んだ内部留保金を注ぎ込んででも従業員の給与と雇用を維持し、新規採用も継続してほしい。そうすることで金を世の中に還元させてほしい。金の使い方を通じて、リーディング・カンパニーとしての気概、模範となる姿勢を見せてほしい。

また新規雇用に関しては、あまりにも奇妙な年に一度の一括採用のようなシステムは廃止し、新卒だけではなく、色々な事情で就職機会を逃してしまった有能な若者をどんどん採用してほしい。

そして政府は消費税をアップしてでも福利厚生を充実させ、今後の年金生活者の不安を拭い去るべきだ。消費税をアップすれば一時的に消費は落ち込むだろうが、長い目でみれば確実に金は世の中を回るようになり、景気は良くなるだろう。

老いたる貯蓄派の “塩漬け状態預金” や不動産などの財産を次の世代に譲りやすいような税法の整備も必要だろう。



年末、いつもお世話になっている飲み屋を挨拶回りという名目ではしごし、痛飲し、なけなしの小遣いを使い果してしまった私は年明け早々緊縮財政だ。

しかし少しばかり世の中に金を回し、少しばかり社会に貢献できたかなと思っている。

いやはや、酒飲みの言い訳から始まる1年になってしまった。

update 2011/01/0

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