2006年12月15日金曜日
二人のドイツ人 / アルフレッド・ライオンとマンフレッド・アイヒャー
アルフレッド・ライオン。1909年、ドイツ生まれ。
1939年、ブルーノート・レコードをニューヨークに設立。
ブルーノートの創設者であり、プロデューサー。
マンフレッド・アイヒャー。1943年、ドイツ生まれ。
1969年、ECMレコード(Editions of Contemporary Music)をミュンヘンに設立。
ECMの創設者であり、プロデューサー。
ブルーノートの全盛期は1950年代半ばから1960年代にかけてだと思う。
その当時ニューヨークを席巻していたスタイル、ハード・バップをアルフレッド・ライオンはまるでドキュメントのように克明に録音する。アート・プレイキー、ホレス・シルヴァーやその他のハード・パッパーたちの “黒いジャズ・サウンド群” がブルーノートの中核を形成している音楽だと思う。
それはまるでじっとりと脂が滲み出す炭火で焼かれた霜降りの焼肉のようでもあり、噛みしめれば渋くて苦い血の味が口の中に広がるレアな焼き具合の赤身の焼肉のようでもある。
つまりコッテリ系なのだ。
ECMの名が広まるのは、ハード・パップがとっくの昔に終わっていた1970年代に入ってからの頃。
チック・コリアが放ったメガ・ヒット作、『Return To Forever』がドイツの弱小レーベルであったECMを世界的なものにする。
これは70年代を席捲するフュージョンの先駆的なアルバムだ。そしてチック・コリアとゲイリー・バートンのデュオ・アルバム『Crystal Silence』あたりからECMのレーベル・カラーは際立ってくる。
それは耽美的な室内楽的ジャズで、焼肉との関連で例えてみれば、焼肉屋で最後に食べる冷麺のようなもの。ダシのきいたスープにコシの強い麺。それらを良く冷やして食べる。
つまりアッサリ系なのだ。
私にとって、二人のドイツ人が創り上げたジャズ・サウンドはセットになっている。
ブルーノートばかり聴いていると、必ずECMが聴きたくなる。
Art Blakey / アート・ブレイキー
At The Cafe Bohemia, Vol. 1 / カフェ・ボヘミアのジャズ・メッセンジャーズ Vol.1
ブルーノートにおける看板スター的存在はハード・バップの雄、アート・ブレイキー。
Chick Corea / チック・コリア
Return to Forever / リターン・トゥ・フォーエヴァー
ECMの基盤を築いたと言っても過言ではないチック・コリアの大出世作。
update 2006/12
ラベル:
音楽
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿