2004年7月10日土曜日

Rickie Lee Jones / リッキー・リー・ジョーンズ


Rickie Lee Jones / 浪漫
1979

リッキー・リー・ジョーンズは何の前触れも無く、ある日突然姿を現した。

ミニ・シガーを口にくわえ、乱れた髪の向こうにある憂いのある表情。そんなジャケットを見て、ついついこのアルバムを衝動的に買ってしまった。

音が流れ出した途端、部屋の中は一気に黄昏色に染まり、香ばしい匂いに包まれた。リッキーが生まれたサンタ・モニカの夕暮れ時はこんな感じなのだろうか?

このデビュー・アルバムでは《Chuck E.'s in Love》が一番有名だが、その他にもブルージーな《Easy Money》、ノリのいい《Danny's All-Star Joint》などご機嫌な曲がたっぷり詰まっている。その中でも《Company》が素晴らしい。それはピアノとハープ、そしてストリングが奏でる切ないほど美しい最高級のラブ・ソングなのだ。ハスキーでしっとりと語りかけるようなリッキーのヴォーカルはたまらん。

こんな洒落たアルバムをリリースしたリッキーはジョニ・ミッチェルに次いでご贔屓にしている女性ヴォーカリストなのだ。

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